ほとんどの病気において食欲不振は同時に起こります。また、病気に伴って食べ物のにおいを嗅ぐ機能が衰えている場合も食べ物を判別できなくなり、食欲不振が起こります。
食欲というのは、病気の初期症状として一番わかりやすくあらわれるものですので、毎日気をつけて様子を見てあげましょう。
今回は食欲不振が病気によるものなのか、それ以外の原因によるものなのか判断の指標となるようなお話ししていきます。
まず、確認していただく事は2つです。いつから食べていないのか?食べない以外に気になる症状はありませんか?(たとえば、元気がない・嘔吐を繰り返すなど)
次のことを確認してください
- いつから(何日くらい)食べていませんか?
- 食欲不振以外に気になる症状はありませんか?
何日まで様子見で大丈夫?
下痢や嘔吐など、食欲不振以外の症状がみられない健康な成犬の場合2〜3日程度は様子見で大丈夫です。
しかし、体力のない子犬、または老犬はこの期間内であっても異常を感じたら早めに病院に行くようにしましょう。
病院に連れて行く目安
- 3日以上ご飯を食べない場合
食欲不振以外の症状や、いつもと様子が違うなどがあれば早めに病院に連れて行きましょう。また体力のない子犬や老犬も期間内であっても異常が見られれば、 やはり早めに受診することをお勧めします。
以下は食欲不振が伴う病気を列挙しました。
食欲不振以外の症状がないか確認しましょう
口内炎や歯周病
いつの間にか患ってしまっている事も多い口内の病気で、歯が汚れていたり、口臭が気になる、歯茎がはれているなどの症状が伴います。
成犬の半数以上が、程度に差はあるものの、歯周病にかかっているといわれており、口内に問題がある場合はフードが食べにくくなり、食欲不振になっていることがあります。この場合、食欲はありますので空腹から胃液を吐いたり、においを嗅ぐ等の行動が見られますが、口を開けて食べ物を入れないなどから判断できます。食欲不振が見られる場合は愛犬の行動を観察するようにしましょう。また、定期的な病院での処置や、日頃から歯磨きなどのケアを行い、歯周病を防ぎましょう。
感染症
ウイルスや細菌が体内に入り込むことによって感染症になります。
食欲不振以外にも、発熱や咳、鼻水といった症状もあらわれる事もあり、また、子犬やシニア犬が感染してしまった場合には命に関わるものもあるので注意が必要です。
ワクチン接種で予防できるものもありますが、副作用の事などを含め、獣医師と相談しながら検討しましょう。
消化器系の病気
消化器に不調が起こっている場合や異物を口にしたときなど、消化不良を起こした際に、下痢や嘔吐、血便などの症状を伴う場合があります。
食欲不振以外に下痢や嘔吐、血便などの症状が続いたり、お腹をさわると痛がるなどの症状が見られる場合、すぐに病院に連絡し、獣医師の指示を受けましょう。
緊急を要する場合があります。
内臓の病気
心臓などの内臓に問題がある場合にも、食欲不振はみられます。
食欲不振以外にも普段と違った様子や、気になる症状が出ている場合は、早めに獣医師の診察をうけましょう。
腫瘍
食欲不振以外に、元気がなかったり、貧血などの症状がみられます。
ですが、腫瘍は気付くのが難しく、気付いた時には進行が進んでいる場合が多い為、定期的な健康診断による早期発見が大切です。
精神的な要因はないか
愛犬の性格により精神的なストレスから食欲が低下することがあります。自宅以外での宿泊や来客など思い当たることがあれば、しばらく様子を見てあげましょう。
病気ではなく食べ飽きの場合
病院で診察してもらい異常なしと言われたが、相変わらずご飯を食べない場合は「食べ飽き」が原因かもしれません。今与えているドッグフードを変えることで解決できる場合もありますが、その前にフードのにおいを強くすることで再び食べるようになる場合があります。次の記事を参考にしてみてください。
愛犬の食欲不振。ご相談2,000件のお声から生まれた「ふりかけ」のご紹介